2010年8月31日火曜日

バラス島、鳩間島

沖縄・八重山旅行の3日目。西表島沖でシュノーケリングをしました。

 


引き続き、大自然にふれる旅です。サンゴ礁をこの目でみたい、ということで1日シュノーケリングツアーに参加しました。

西表島・上原港へ

サンゴのかけらでできた「バラス島」というところにぜひ行ってみたいということで、上原港出発の1日シュノーケルコースに申し込みました。ということで、始発のバスで上原港を目指します。西表島はとても大きいので、大原地区から上原港まではバスで1時間の道のりです。始発のバスで行っても、少し遅くなってしまいましたが、なんとか無事に合流、シュノーケルボートに乗せてもらい、すぐに出港です。



サンゴのかけらでできた島・バラス島

西表島と鳩間島の間には、サンゴの破片だけでできた島「バラス島」があります。結構飛ばしていましたが、港を出て10分ほどでつきました。




これは船で近づきつつあるところですが、海上にぽっかりと浮かんだ不思議な島です。台風や海流によって毎年少しずつ形が違うらしいです。



Google mapで見た位置関係。左下が西表島・上原港、右上の白いのがバラス島、周囲に浅瀬が広がっている様子がわかります。波も静かだし、とても泳ぎやすかったです。


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こんな感じでボートをつけます。今回載せていただいたのは真ん中の船です。とても澄んでいて海の美しさに感動しました。


ご覧の通りまさにサンゴの破片です。



昨年夏の神津島以来1年ぶりのシュノーケルです。フィンをつけてちゃんと泳ぐのは今回初めて。足のつかないところにも行きましたが、今回のツアーはライフジャケット着用だったので、安心でした。
バラス島自体がサンゴの破片でできているわけなので、海に入ってすぐのところはサンゴ破片ばかりでしたが、それでもいきなり沢山の魚に出会います。そして少しだけ泳ぐとごらんの通り、一面のサンゴの海が広がっていました!



お約束のクマノミにも出会えました。



本当にきれいなサンゴ礁が目の前に広がっていました。でも、生きたサンゴ礁を外れると、サンゴのかけらばかりの殺風景な海底になってしまいます。オニヒトデや気候変動の影響もあるのでしょうか。ヒトデ駆除も大変なようですが、なんとか貴重なサンゴ礁が残ってほしいです。





鳩間島

午前中はバラス島でシュノーケルを楽しんだ後、さらに沖にある鳩間島へ移動しました。とても小さな島ですが、40人が暮らし、郵便局や小中学校もある有人島です。




これが鳩間島の衛星写真。こじんまりとしていますが、美しい島です。お昼は港内の浅瀬でいただきました。


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港内とはいえ、ご覧の通り美しい海の色です。お昼の準備をしてもらっている間、ここで少しだけ泳ぎました。魚はほとんどいないとのことでしたが、細長い魚(ヨウジウオ?)を見ることができました。



お昼はボートの中でタコライスをいただきました。南の島のボートの上でお昼、というのはなかなかできない経験です。とてもおいしかったです。




午後は少しの間、鳩間島見学。丘の上の灯台に行ったり、




あまり人の来なさそうな海岸を探検したり、




集落の中の道を散策したりしました。




伝統的な造りの家も結構残っていて、それでいて観光化された印象はなく、とてもいい雰囲気でした。



鳩間島の沖にて
鳩間島の沖にもサンゴがきれいな場所がありました。




きれいなチョウチョウウオにであったり、




スズメダイの群れにも会うことができました。





ウミガメに出会う
ウミガメがみえるというポイントに連れて行ってもらいました。ウミガメの姿をばっちり見ることができました。寝ているときも十数分に一度呼吸のために上がってくるという話ですが、寝ているときも息継ぎが必要とは、なんだか大変そうです。ライフジャケットを着ているとはいえ、波が少し高くてこちらも少し大変でしたが、貴重な姿が見れました。





最後に、バラス島にもう一度寄っていただき、浜辺を楽しみました。





波打ち際付近は、こんな感じですが、透明度が高いです。



こういうツアーに参加するのは初めてだったので、いくぶん不安があったのですが、とても、充実のシュノーケルツアーでした。帰りは、石垣島経由で竹富島に行くということもあって、帰りは忙しかったですが、とても親切にしていただきました。


ちなみに、帰りの高速船ですが、前の方の席に乗ったということや、その日の海況にもよるのだと思いますが、とてもよく揺れました。上原港から石垣島は多少波が荒いのかもしれません。でも無事に到着、さらに竹富島行きの船に乗り換えて、無事に到着しました(写真は石垣-竹富島の高速船。いくぶん大きめ)。石垣港から竹富島まではおよそ10分です。この日は夕方の到着でしたが、石垣島からの日帰り客が多いらしく、船を待つ乗客の列に驚きました。




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2010年8月29日日曜日

西表島

8月19日、沖縄旅行第2日目・西表島編です。

 

今回の旅の目的は、沖縄の食文化・街並み・大自然にふれること。食文化(公設市場)と街並み(首里城)は那覇で楽しんだので、今度は大自然にふれるべく、秘境中の秘境といわれる西表島を目指します。旅行2日目は、朝から那覇→石垣の飛行機に乗り、石垣島から高速船に乗り換えて西表島へ向かいました(写真は西表島・仲間川のマングローブ林)。

石垣空港は滑走路が短いため、着陸のとき急ブレーキがかかります。すごいエンジン音とタイヤが擦れるような音がして、前の座席に手を着くくらいでした。事前に知らなければ、ちょっと怖かったかも。
そんなこともあって、新空港が建設中ですが、当初サンゴ礁を埋め立てての計画だったので大論争を巻き起こしました。結局、陸上に作られることになったのですが、それでも赤土が海に流れ込まないように細心の注意が必要らしいです。現・石垣空港はとても小規模で、飛行機から歩いてターミナルそしてバス停へ向かいます。これはこれでいい雰囲気でした。




飛行機とバスの接続がギリギリだったのですが、なんとか早めのバスに乗れました。おかげで石垣市内でお昼を食べることができました。那覇ほどの密集度はないものの、「秘境」というイメージとは裏腹に、石垣市内はかなり都会でした。西表島・大原港行きの高速船に乗ることができました。激しく白波を上げて突き進んで行きます(写真は船から撮ったので他社運行便)。



Gatto e topoということで、話題に上げなくてはならないのはイリオモテヤマネコのこと。
西表島には、イリオモテヤマネコが住んでいます。見た目はかわいいトラネコですが、れっきとしたヤマネコ、離島に取り残されたベンガルヤマネコの生き残り(亜種)といわれています。島民の間では「ヤマピカリャー」という未確認動物(山の中で目が光る生き物)がいるという話題になっていたらしいのですが、その姿が確認されたのは1967年のこと。離島にヤマネコのような肉食獣が生息しているのはまさに奇跡で、世紀の大発見といわれました。現在の生息数は100頭、島の半周道路ができてからは交通事故にあう個体が多く、今年に入ってからも既に何頭も犠牲になってしまっているようです。イエネコとの交雑や競合も危惧されていて、登録や(屋外飼育の場合)去勢が必要など、飼育が規制されています。連絡船の中にも写真のような案内がありました。かなり注意が払われているものの、絶滅が危惧されています(西表野生生物保護センター)。もちろん、今回の旅であうことはできませんでしたが、いつまでもヤマネコが元気に暮らして行ける西表の自然が残っていてほしいものです。


石垣島から船で35分、西表・大原港に到着しました。西表島(289平方km)は沖縄本島につぐ大きさに人口は2000人少々(神津島とほぼ同じ。ちなみに神津島は18.5平方km)です。戦前まではマラリアと呼ばれる風土病が猛威を振るっており、今なお島のほとんどはうっそうとしたジャングルで占められています。マラリアは、蚊で媒介される原虫症ですが、現在は撲滅されているので心配ありません。

仲間川のマングローブ林

西表島のマングローブ林遊覧船は2種類ありますが(仲間川と浦内川)、石垣島からの連絡船がつく大原港から発着しているという点と、仲間川流域は日本最大のマングローブ林ということで、今回は仲間川遊覧を選びました。港を出て、すぐに仲間川河口に向かいますが、しばらくは冒頭の写真のようにかなり川幅が広い場所を疾走します。




ちなみにマングローブというのは、熱帯から亜熱帯の汽水域の湿地に生える木の総称です。西表島にはオヒルギ、メヒルギなど数種類の木が自生していて、遊覧船でもそれぞれ説明してもらったのですが、写真がどれに相当するのか失念してしまいました。




このようにかなり川幅の狭いところまで遡上します。まさにジャングル探検といった雰囲気です。



折り返し地点には、サキシマスオウという木の巨木があって、すこし見学タイムがあります。発達した板根が特徴で、かつては船の舵として重宝されていたようです。



仲間川は、およそ1時間ほどの遊覧でした。その後のバスがギリギリで、係りの人も必ずしも接続していない、という話だったのですが、運良く無事に接続、水牛車でわたる島として有名な由布島へ向かいました。

由布島

しばしば観光ポスターなどで見かける由布島の水牛車です。現在は観光用ですが、かつては農耕用に使われ、
由布島に暮らす人は、対岸の西表島の水田へ往復していたそうです。なんで西表島にすまなかったかというと、かつては風土病であるマラリアが蔓延していたので、安全な由布島に暮らしていたのです。現在は、由布島全体が動植物園のようになっています。



水牛は、水の中でくつろぐのが好きなようです。ちなみに、水牛といえばイタリアではモツァレラチーズが有名です。DOP(地方の高級特産品)に指定されたMozzarella di Bufala Campanaは、水牛乳が原材料でとても濃厚なのが特徴です。伝統的に水牛が飼育されている西表あたりでもモツァレラを作れば大ヒット間違えなし?だと思うのですが・・・(空輸が必要なのは変わらないですが)。




島の道には沢山の花が植えられています。かつては集落の道だった場所もあるようです。植物以外にも様々な動物が飼われています。いわゆる民営(個人経営?)の動植物園なので、マニアックな感じがたまりません。貝と蝶(育成)の展示館もあって、とても楽しめました。


ちなみに園内の道にはシロハラクイナが歩いていました。



この日は、大原港近くの大富集落にある旅館にお世話になりました。マングローブ林を見学した仲間川の近くです。郷土料理が充実していてとてもおいしかったです。写真はフエフキダイの揚げ物。八重山を含む沖縄では、揚げ魚が好まれています。熱帯系の魚は脂肪が少なめ、というのが揚げ物が好まれている理由らしいのですが、確かに身はさっぱりしているのでとてもおいしいです。添えられているのはシークァーサー、それからアオサの天ぷらです。どちらも沖縄らしい添え物です。ちなみに刺身のツマに青パパイヤの千切りが使われているのが面白かったです。




夜は、夜光虫や星空を期待して、仲間川の橋まで歩いて行きました(もちろん西表にもハブの仲間がいるので、草むらに入ると危ないです)。イリオモテヤマネコはもちろん、夜光虫には会えませんでした。雲が多く、月夜だったので、満天の星は見ることができませんでしたが、仲間川を照らす金星がきれいでした。ちなみに、明け方くらいに目が覚めたのですが、ベランダから見えた満天の星空を見ることができて大満足でした。



こちらは西表島の地図。大原港と仲間川は右下付近です。


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沖縄本島

4泊5日で沖縄(本島・八重山)に行ってきました。

 

今回は、八重山諸島がメインのため、本島には1泊のみです(上の写真は首里城)。


空港と那覇市街を結ぶモノレール(ゆいレール)

実は、沖縄唯一の「鉄道」で、最南端、最西端の駅があります。
那覇空港が最西端、隣の赤嶺駅が最南端です。




モノレールからは那覇の街並みを見ることができます。そう他の街と変わらないようにも見えるのですが、微妙な違いを感じました。4,5階建ての白いコンクリ建が多く、とても密集している印象です。どことなくギリシャ(アテネ)の街並みを彷彿とさせてくれます(写真でしか見た事ないですが)。あと、よく見るとユニークな建物が多かったです。帰ってから調べたら、那覇市は、人口は30万そこそこであるものの、東京・大阪・横浜につぐ全国有数の人口密集地らしいです。




1879年まで琉球王国(1872年からは琉球藩)の王府だった首里城です。首里城の場合、戦前まで、かなりが保存されていていたものの、沖縄戦の際に陸軍の司令部がおかれた関係で、ほとんどが破壊されてしまいました。この正殿も含めてほとんどが復元ではありますが、正殿に関しては、忠実に再現された本格派です。首里城正殿は、漆の塗り替え中でした。内部はしっかりと見学できました。



国内の他の城と違い、朱塗りの建物、城門、そして城壁の曲線など、どことなく中国を感じさせる雰囲気です。琉球処分(→沖縄県へ)以前は、中国への朝貢も行っていたこともあって(1609年以後は薩摩藩にも)、中国からの文化的な影響も感じさせてくれます。




ライトアップされた夜景もきれいでした。




さて、夕ご飯を求めて、中心部に向かいます。国際通りから1本道に入ったところには公設市場があって、夜も元気に営業していました。1階の市場で買った肉・魚を2回の食堂で調理してくれるようです。この日は市場の2階の食堂で沖縄料理を楽しみました。沖縄料理の真髄は煮込みにあるようなのですが、この日は、フーチャンプルやグルクン(魚)など炒め物・揚げ物を中心に、無難ではあるものの典型的なものを食べました。



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デーツのベーコン巻き、フレッシュチーズのトマトのせ

8月17日の晩御飯。おそらくイベリア半島で共通する要素をもつ料理ですが、ポルトガル料理編(ネタ本の違い)です。

・デーツのベーコン巻き
 
毎度おなじみながら、生ベーコンが残っていたので、デーツに巻いて食べました。とてもおいしいです。変質すると困るので、乾燥デーツは冷凍庫で保管しています。高い糖度なので特に凍ることもなく、長時間保管していても安心して使えます。



・フレッシュチーズのトマトのせ
 
リーズナブルな国産モツァレラを使っています。カプレーゼ(イタリア)の一種ですが、ミント・オレガノなどの乾燥ハーブを使い、オリーブオイルのほかにビネガーもかけてさっぱりとさせています。




参考レシピ:
丹田いづみ「家庭で作るポルトガル料理」(河出書房新社)2008
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