2013年4月14日日曜日

八丈島の旅3

八丈島の旅、現地2日目です。

写真は、大里地区の玉石垣です。海岸の玉石を積み重ねた八丈島独特の景観です。

予定では夕方の飛行機で帰ります。朝食を食べたあと、チェックアウトを済まして、車に荷物を載せて出発です。出発するまで、ホテルの人が見送りに出てくださいました。

まず立ち寄ったのが、大賀郷地区にある八丈島歴史民俗資料館です。 建物自体が、レトロなもので東京都八丈支庁の旧庁舎だったそうで、国の有形文化財に指定されています。






内部もかなりレトロです。八丈島の歴史、民俗に関する資料が所狭しと並べられています。古代から始まって、江戸時代の島の様子や流人の歴史、そして近現代の産業や交通に関する様々な事柄を知ることができました。大津波に関する伝承や痕跡(大石)もあるようで、東日本大震災では大きな被害はでなかったものの、津波への警戒は必要そうです。
1つ興味深かったのは、島への交通手段に関する年表で、「全日空便廃止」とその後の「エアーニッポン就航」が一大事としてしっかり記載されていたことです。エアーニッポンは全日空(ANA)のグループ会社で、ANA便として一体的に運用されていたので、廃止も何もない気もするのですが、親会社から分離、ということから、島民に危機感を持って迎えられたのかもしれません。資料館の年表には書かれていませんでしたが、実は、2012年にはエアーニッポンはANA本体に吸収合併され、八丈島の空路もANA直営に戻っています。


こちらは、旧庁舎の正面(現在は駐車場のある左側が出入り口)に当たる場所です(左写真)。高床式倉庫も置かれていました。  


資料館裏手には、遊歩道のような細い道があって、玉石垣の集落(大里地区)に続いています。
道はわかりにくいので、一旦、都道に出てから歩きました。

途中、おなじみのロベ(シンノウヤシ) の群落(畑?)がありました。遊歩道のような、とはいっても、生活道路の小道らしく、途中は、大里地区の墓地があったりして、歴史的な人物もそこに埋葬されているようでした。

写真は昨日も訪れた場所ですが、海には八丈小島のシルエットが見えます。八丈島の中心部は、結構近代的な建物が多かったのですが、この辺りは伝統的な建物(?)も多く、いい雰囲気でした。







玉石垣は「1つの道沿いだけ」という訳ではなく、面的に広がっていました。左側は、名産のロベ(シンノウヤシ)の畑です。












昼食の前に、樫立、中之郷の名所を巡りました。まず服部屋敷跡、かつての大屋敷の後の玉石垣があります。特に当時の建物があるわけではないようですが、敷地の一角では、郷土芸能の八丈太鼓を聞くことができます。この日は10時からで(有料)、訪れた時には、すでに終盤、ちゃんときくことはできませんでした。


八丈島には、黄八丈という草木染めと手織りの絹織物の名産品があります。こちら黄八丈会館は黄八丈織物協同組合の作業場として使われているそうです。
作業(実演)はしていませんでしたが、ちょうど八丈島産業祭の展示会場として、名人の作品が展示されていました。









こちらは黄八丈の一貫生産を行なっている「黄八丈めゆ工房」、機織りの作業を見ることできました。まさに工房という感じですが、販売もしていました。





地熱を利用した施設です。熱帯果樹の展示と、農産品の販売コーナーが有りました。近くに、地熱発電所(展示館は震災後に閉館)や温室などがあるようです。
熱帯果樹の温室ではいろいろ面白いものをみることができました。
こちらはスターフルーツ、
カカオの実もありました。 
パッションフルーツの花も面白かったです。













樫立地区には、コンビニとスーパーの間の位のお店がありました。いわゆるコンビニの品揃えに、生鮮食品とお土産物も置いてあって結構便利な印象でした。少し寄り道してから昼食です。







樫立にある郷土料理のお店に入りました。


今回は、ちょっとお祝い事があったので、贅沢して「御赦免料理」を頼みました。
かつて八丈島に流された流人が御赦免されて本土に戻るときには盛大なお祝いがあったらしいのですが、それにちなんだ郷土料理のコースです。

和室の個室でいただきます。 













かなり量が多い、と噂に聞いていましたが、部屋に入ってまず飛び込んできた魚の姿にまずびっくり。全体像はこんな感じ、八丈島名産の観葉植物の葉の上に盛りつけられています。




魚のお造り(鯛の仲間)にキハダ、飛魚などの刺身が並びます。
手前には柑橘の上にのった海藻たち、右側にあるのはブドという海藻で固めた
左は明日葉のコンニャクらしい。さらに手前には八丈島のお祝い等で食べられている郷土料理たちが前菜として並んでいました。


もちろんこれでおわりではなく、揚げ魚のあんかけや、












塩釜の魚も出てきました。まさに魚づくしな感じです。














そして、郷土料理の代表格、麦雑炊です。麦がベースですが、芋も入っていて、甘みもあって、なかなかおいしかったです。















デザートにはオレンジとパッションフルーツ、
パッションフルーツの方は、さきほどの地熱温室あたりから来たのでしょうか。












魚も前菜もたっぷりだったので、麦雑炊は若干残ってしまったのが心残りでしたが、、、ほぼ完食することができました(笑)

食事を食べている時から気になっていたのは激しい雨が降ってきたこと。
無事に飛行機は飛ぶのでしょうか・・・。

とりあえずお土産を物色するために、空港に近いエリアに移動してスーパーに入りました。昨日とは違うお店でしたが、こちらもうちの近所とさほど変わらない品揃え、駐車場も立派でした。さすが都内。
昨日飲んだ八丈牛乳がとてもおいしかったので、アイスとプリンも買ってみました。アイスはその場で食べ、プリンはお土産にすることに・・・


 都立八丈植物公園にも寄ろうと思ったのですが、雨で散策は残念、ビジターセンターだけ寄ろうと思いつつも、駐車場がわからず、園内を横切る小道(ぱっと見遊歩道?)を迷走・・・
天気も悪いので今回はパスして、レンタカーを返し空港に向かうことにしました。

ところが、、、

悪天候のため、飛行機は欠航!翌朝まで車を借り(ちょうど2日間なので料金はそのまま)、昨日のホテルに連泊することにしました。一応、朝の便に振り替えてもらいましたが、それでもダメなら定期船(10時発21時着!)、あるいはさらに延泊になってしまいます。こんなことも予期して、職場には1日多く休みをとっておいたのですが、さすがにさらに延泊は困る(苦笑)

気を取り直して、都立八丈島公園へ向います。今度は正門に辿りつけました。
雨なので、ビジターセンターを中心に見学。









八丈名物「光るキノコ」も展示されていました。これは本物なのだろうか?ぱっと見、プラスチック製(+夜光塗料)の模型に見えましたが・・・。機会があれば、森の中で天然物を見てみたいです。






都立公園の園内にある無料施設ということで、こじんまりとしてはいるものの、他にもいろいろ島の紹介が展示されていました。展示の濃さとしては朝訪れた町立の歴史民俗資料館の方が高密度、かつ良い味を出していましたが、こちらはきれいにまとまっています。


園内には、小型のシカの仲間であるキョンも飼われています。柵越しですが、こんな感じ。なぜか大島の都立公園でも飼われているようです。 


















この日は素泊まりでお願いしたので、夕食を買いにスーパーに寄りました。島寿司を狙っていたのですが、2軒とも売り切れ、残っているものを買い集めました。さらに島焼酎も追加で購入。

この日の晩御飯、スーパーで買ったお惣菜とお魚です。お刺身は八丈島産のムツ、バッテラ(サバの押し寿司)、海藻入りのご飯(ハンバご飯)、そして焼きくさやです。はんばご飯、島の料理のようで、これが予想以上に美味しかったです。今回は、おこわだったようです。また、クサヤも常温では微妙かな、と思ったのですが、臭いはさほどでもなく、とても美味しかったです。よく見るとお土産(こちらはムロアジ一匹)と同じ会社の商品だったので楽しみです。






スーパーで買った焼酎を飲みながら、夕食をいただきました。スーパーで買い集めたものとはいえ、なかなか美味しかったです。食後にはさらに八丈牛乳のアイス(パッションフルーツ)と先に買ってあったプリンをいただきました。


一晩明けて、天気は未だ微妙な状態。
ですが、ガソリンスタンドの方曰く、今日は飛ぶのではないか、ことです。時間的には、羽田からの便がついているはずなのですが、そんな様子はありません。
レンタカー屋の方も、山が見えているから大丈夫だろう、ということで、空港まで送ってもらいました。


「天候調査中」ながら一応飛ぶ方向で進んでいるようです。チャックインを済ませます。
セキュリティチェックも済ませ、出発ゲートで多くの乗客とともに待ちます。基本的には、飛ぶようなのですが、肝心の飛行機の姿が見えない!
出発予定時間を過ぎた頃、ようやく飛行機の姿が、、、無事に滑走路に降り立った時、旅客ターミナルでは乗客の拍手が・・・。




少々、遅れつつも、無事に帰れることになりました。
飛び立った直後は、かなり揺れたものの、1時間弱で羽田に到着、飛んでしまえばあっさりとしたものです(笑)。

荷物を家におろし、午後から職場に向かうことができました。
休暇届を出しておいてよかった(笑)。

最後までドキドキハラハラでしたが、郷土料理も「なかなか楽しい旅でした。



Posted by Picasa

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