沖縄旅行3日目後半、阿嘉(あか)島です。
座間味島から阿嘉島へは村内航路(「みつしま」)でおよそ15分、海も穏やかだったので快適でした。阿嘉集落の前の前浜です。隣の慶留間(げるま)島には橋でつながっています。港からは民宿の車で送っていただき、一旦宿で荷物をおろし、一休みし、16時近くなってから散策に出かけました。夕食は19時過ぎからということで、まだまだ時間があります。
まずは集落内を散策、とても細い道です。途中、島で唯一のお豆腐屋さんの前を通りました。看板などは出ていませんが、近くの商店で話を聞くと、曜日限定・予約制で豆腐を作っているということでした。
16時半、レンタサイクルを借り、阿嘉大橋をわたって慶留間島、外地島の探検に出かけました。結構勾配がキツイです。日差しも弱くなってきた夕方でよかった。
慶留間島の海岸線を走ります。慶留間集落までは意外に近かったです。人口数十人の小さな集落なので昔ながらの建物が並ぶ街並みを想像していたのですが、入り口には団地が並んでいて少し意外でした。でも車道から別れて集落内の道はとても細く風情があります。
重要文化財の民家・高良家は小道に入ってすぐでした。本来、月曜日は定休日なので、せめて外観だけでも、と思って近寄ってみると、、、木戸が開いて解説の声が聞こえていました。たまたま管理人さんが知り合いに案内していたところだったらしいのですが、ご好意で混ぜて頂きました。
まず周囲の石垣、これはサンゴ礁を切り出して積み上げたもの(ちぶる石)だそうです。
沖縄の伝統的な民家には、正面に目隠しの塀(ヒンプン)があって、左側に台所、右側に玄関があるそうです。玄関から一番座、仏壇のある二番座、三番座と部屋が続きます(裏手にはさらに裏座も)。八重山などでは位置関係が逆になる場合もあるそうなのですが、基本的な構造は似ていて、去年、竹富島で泊まった旅館を思い出しました。パンフレットによると建物は唐儲け(中国貿易)によって19世紀後半に建てられたもので、赤瓦になったのは大正時代のことだったそうです。
家の背後には、「ワーフール」(豚小屋・便所)があって、かつては多くの家で豚が飼われていたそうです。残飯なども与えられて育てられた豚は正月のご馳走になったり、現金収入になったりしていました。いわば究極の「循環型社会」ですが、衛生上の理由からワーフールは消滅しました。当時飼われていたのは、黒毛の島豚で、一度は消滅しかけましたが、最近では近代的畜産業の中で島豚(アグー)の注目が高まっています。
高良家の周辺は、石垣と小道でいい雰囲気でした。
慶留間島から慶留間橋を渡り外地(ふかじ)島を目指します。阿嘉大橋より少し道幅が狭いですが、橋の下は美しい海です。夢の中にでも出てきそうな景色でした。
潮の流れはかなりありそうでした。周囲の景色もいいのでしばらく見とれていました。
急勾配を登ると、慶良間空港に到着です。かつてリゾート開発を狙って作られた民間飛行場でしたが、現在は沖縄県管理のようです。最近まで定期航路やチャーター便がありましたが、現在は廃止されており、飛行場にはセスナ機が1機、止めてあるだけでした。
空港から少し歩いたところに外地展望台があります。18時には空港入り口のフェンスを閉めるという張り紙があったので、結構急ぎました。アップダウンがあり、行きは結構遠く感じました。
展望台はこんな感じ、
景色は絶景です。慶留間集落と慶留間大橋、そして遠くには、座間味島を見ることができます。
勢い余ってパノラマ写真を作ってしまいました(写真をクリックで拡大)。
足元には慶良間空港、周囲には慶良間諸島のたくさんの島々を見ることができます。夜に来ることができたら満天の星空を見ることができるはずです(でも空港の防犯灯がついていて明るいかも?)。
帰り道、慶留間島であちこちで止まりながら帰りました。
ケラマジカ生息地の碑、慶留間島や阿嘉島にはケラマジカという鹿がいます(天然記念物)。17世紀に鹿児島から人為的に持ち込まれたものと伝えられていますが、本土の鹿よりも小柄なのが特徴です。
ガイドなどには載っていませんが、こんなに綺麗な地層が露出している場所がありました。阿嘉大橋の手前、慶留間島の道路沿いです。
阿嘉大橋から見た佐久原(さくばる)の鼻です。たくさんの岩礁が並んでいて綺麗でした。
夕食後は、ケラマジカに会いたくて自転車で集落周辺を巡ってみましたが、残念ながら出会うことはできませんでした。翌日、レンタサイクルの方に聞いたところ、そのあたりに出没していたらしいのですが・・・。前浜では巨大な(握りこぶし位)ヤドカリたちに出会いました。海岸でかさかさと音を立てて歩いていました。
周辺地図:
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