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2012年5月23日水曜日

金環日食

5月21日早朝の金環日食です。

 

金環日食中は、少々雲が出てしまいましたが、リハーサルした甲斐あって無事に写真に収めることができました(07:32:14)。口径80mm(40mmに絞り、ND400+ND8で減光)、焦点距離910mmの望遠鏡にカメラを取り付けて撮影しました(直焦点法)。



当日は午前5時頃から起きて、こんな具合にベランダに望遠鏡をおきました(写真は金環日食中のものなので薄暗いです)。起床直後は晴天で喜んだものの、太陽は雲の中へ、天気予報的にも関東地方南部は厳しい感じでした。


6時半になって、太陽が再び顔を出し、良い感じに晴れてきました。すでに少し欠け始めています(06:32:53)。



だいぶ進んできました(07:04:12)。


かなり細くなり、黒点が隠されるところ(07:22:49)。そろそろ日が照っているのに薄暗くなってきました。



いよいよ未体験ゾーン、まもなくです(07:31:16)。



金環日食になる直前の瞬間です(07:31:59)。縁が不連続なのは月面の地形によるものかもしれません。


そして金環日食。ここで薄雲に突入するも、なんとか観察することができました(07:32:14)。



雲が厚くなってきて、望遠鏡(+減光フィルター)での撮影が難しくなってきたので、望遠レンズに付け替えます。雲を通して、光のリングが浮かぶ幻想的な光景が感動的でした(07:36:28)。




金環日食が終了し、しばらくすると再び雲を抜け、望遠鏡での撮影ができるようになりました(08:16:33)。



だいぶ戻って来ました(08:33:35)。


日食が終わる数分前の様子です(08:58:49)。後半は雲に悩まされましたが、何とか写真に収めることができました




今回は、太陽投影板による観察も行いました。望遠鏡の後ろに太陽を映すスクリーンを置くという方法で、安心して太陽を観察することができます。



またピンホールカメラの原理で、こんなことも。欠けた太陽の様子がわかります。


何はともあれ無事に見ることができてよかったです。雲にはヒヤヒヤさせられましたが、感動の瞬間を体験することができて大満足です。



(*)電波時計に比べて、カメラの内部時計が31秒ほど進んでいたので補正しました。

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2012年5月6日日曜日

太陽の写真

5月21日の朝に金環日食(南日本~関東)があります。
太陽が月に隠された結果、リング状になるというとても珍しい現象です。
実はデジカメを買い換えた理由の一つだったりもします。

 

最近はもっぱら料理と風景の写真ばかりだったのですが、学生時代に使っていた望遠鏡を引っ張りだしてきて、撮影のテストを行いました。特に、太陽を撮るための機材(口径8cm屈折)は、小学生の時に買ってもらったもので、相当な年代物ですが、太陽の姿を収めるには十分なので、これまでにも日食の時などに時々使っていました。



ちなみに写真を拡大した様子がこちら。太陽黒点です。



機材を動かすのは本当に久しぶりでしたが、しっかりと動いてくれました。
5月21日の晴天を祈るのみです。

(注)太陽を直接見ると目を痛めます(最悪の場合は目が焦げます)。対物レンズを40mmほどに絞り、ND400+ND8フィルターを組み合わせて減光しました。学生時代はさほど気にしていなかったのですが、NDフィルターでは赤外線等は十分減光できないので、目で直接見るには適していないようです。今回は、カメラを直接取り付けて、ライブビューモード(コンデジのように)でピント合わせ、直接目で覗くことは一切せずに撮影を行いました。望遠鏡をつかって太陽を観察したい場合には、太陽投影板がオススメです。


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2011年11月3日木曜日

ありがとう!ナショナル麻布

10月31日、長い間お世話になっていた広尾のナショナル麻布が閉店休業してしまいました。
外国人向けの食材や雑貨が充実しているスーパーで、インターナショナルな雰囲気を味わえるスーパーマーケットです。建物の老朽化が原因ということです。東日本大震災の影響もあったのでしょうか?

 
写真は見納めに10月29日に行った時のもの。お客さんの数は多いのですが、だいぶ品切れが増えていたり飾りが外されていたりと、いよいよ閉店、と実感が湧いてきて少し寂しかったです。6日に行ったときにはまだまだ通常営業モードで、ドイツフェアなどもあって賑やかだったのですが。




中高生の頃は毎日のように近くを通っていたにも関わらず、ついぞ中に入ったことはなかったのですが、各国料理にはまってしまった5年くらい前からは、月1,2回のペースで通いつめていました。

世界各国の食材が揃っていたので、ブルグール小麦、ハロウミチーズなど東地中海の食材などはここで買っていましたし、イタリアからタイまでいろいろな野菜も買うことが出来ました(グリーンバナナも、フェンネルも、そしてこぶみかんの葉も)。価格は決して高くはなく、特に特売や見切りはかなり気前がよく、近所のスーパーに負けないくらいでした。外国人の方のファミリーも多く、とても楽しいインターナショナルな雰囲気が好きでした。



最近は輸入食材を扱う店は増えてきましたが、ディープさと食文化の発信ではここがダントツでした。ハロウィン、クリスマス、そして各国料理フェアといろいろなイベントを通じて新しい食材に触れることができたり、2階の雑貨コーナーではスペイン食器や洋書のレシピ本も充実していてとても楽しい空間でした。gatto e topoの料理趣味もここから始まったといっても過言ではありません(写真は数年前の'フードフェスタ')。



急な閉店だったので、とても寂しく、とても残念ですが、店員さんからは仮店舗を計画中、という話を教えてもらいました。来年には建替と再オープンを目指すということで、(仮店舗オープン、そして)開店の日を待ち望んでいます。ありがとう、ナショナル麻布。そしてこれからも。

11/11/06追記:昨日から同じ敷地内で‘ミニ’仮店舗がオープンしたようです!(公式サイトによれば年末までの期間限定のようです)

12/05/06追記:だいぶ前から公式サイトにも案内が出ていますが、本年(12年)8月には新店舗での再オープンが決定したようです。それまでは敷地向かいに仮店舗が営業しているようです。










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2011年3月20日日曜日

東日本大震災

3月11日の東日本大震災、大地震、巨大な津波、そして原発事故と、東北~北関東は未曾有の災害に襲われていて心が痛みます。いわき~茨城県北部には何度も訪れていて、親戚もいる地域ということもあって、原発事故の今後も気がかりです。


地震当日、復旧した電車に乗って、0時過ぎに自宅へ帰ってくると、玄関では瓶が割れ、飾り棚から落ちた時計が、地震の起きたときの時間で止まっていました(電池が抜けただけだったので復旧可能)。ワインのビンなども相当床に転がっていたのですが、ほとんどが耐えてくれて、我が家では、コップ3つとビン1本程度の被害で済みました。



我が家では、タンスなどの家具は1つも倒れませんでした。震源から若干遠かったこともあるかもしれませんが、家具の下に簡易とはいえ転倒防止のゴムを入れていたのが幸いしたと思います。家具の手前に転倒防止のゴムを挟むことで、家具を壁側に若干立て掛ける状態にすることで、倒れこんでくるのを防いでくれたのだと思います。



転倒防止のゴムを挟めないタイプの家具には、手前側の足だけに100円ショップで買ったコルクを挟みました。同様の理屈で、壁側に若干傾け、摩擦をかけることで、転倒防止効果を狙っていました。こちらは、ホームセンターで買った組み立て家具で、非常に華奢なつくりで、以前から地震が来たら倒れてしまうのではないかと心配だったのですが、コルクのおかげもあってか、無事でした。今まで杞憂と思いつつも、とっていた転倒対策でしたが、どうやら少しは役に立ってみたいです。



割れてしまったコップ(ビール用の陶器)は、食器棚の観音扉が開いてしまったのが原因でした。まだまだ余震が来るかもしれませんし、観音扉をマジックテープのひもで固定することにしました。100円ショップで売っていたケーブルまとめです。取っ手の間隔が広い場合には写真のように二つつなげて使っています。



どこまで効果があるかはわかりませんが、気になる方はぜひ試してみてください。これで、少なくとも震度5強位までは耐えてくれるはずです。

2010年11月26日金曜日

レシピ本いろいろ

多種多様なレシピ本のおかげで世界各国の料理が楽しめるようになりました。買ったけどまた使っていないレシピ本を含めるとその数は30冊に達していました。ブログを投稿するときに出典をまとめて書かずに、個々の投稿ごとに書き込んでいたので、どの本をどれくらい参考にしているのか統計をとることができました。投稿ごとに、参考にしたレシピ本を記載しているので、必ずしも1品ずつでもなければ、1日1投稿というわけでもないので(写真の管理に使っているPicasaの仕様上、1つの投稿には1-4品載せています)、あくまでも大体の傾向です




11月23日製作分までに参考したレシピ本の集計

The Illustrated Food and Cooking of Greece45
イタリア地方のおそうざい41
スペインの熱い食卓38
タパス34
イタリア地方料理の探求32
家庭で作るポルトガル料理32
The food of spain29
たった15分でイタリア家庭料理21
Lebanese Cooking17
The Food of Morocco17
The Basuque Kitchen16
リーゾ14
はじめてのインド料理8
北イタリアの食卓8
North African Cooking8
きょうのごはんはタイ料理6
The book of Tapas4
家庭で作れるトルコ料理4
美味しいフランス家庭料理3
旅 アマルフィ海岸の夏3
Transit第3号 特集:スペイン・ポルトガル3
魅力のメキシコ料理2
おじぃおばぁが食べてきた沖縄の元気料理2
The food of the greek islands2
家庭で楽しむペルシャ料理1
Piri piri starfish1


つくる料理としては、イタリア・スペインが多いし和書の方が読みやすいので、イタリアかスペインの和書が上位に来るだろうと思っていたら、意外なことに、ギリシャ料理の「The Illustrated Food and Cooking of Greece」がトップにきました。確かにこの本はレシピ数も多く、写真も豊富で作り易いので納得です。ブログを始めたころにちょうど買った、という事情もあるかもしれません。輸入食材の豊富なスーパーの洋書コーナーで衝動買いした本ですが、いい買い物でした。

続く3冊は、だいぶ前から持っている本で、平日の忙しい時も含めて繰り返し繰り返し使わせていただいています。手軽においしいメニューが作れるのでとても重宝しています。イタリア料理、スペイン料理にはまるきっかけになった本たちです。あとはレシピ本を買った時期や食材の入手のしやすさなどでいろいろ変動するはずです。

基本的には、どこかの国の料理に挑戦するときは、まず簡単に作れそうな和書を探し、慣れてきたらレパートリーを広げるために、洋書に挑戦するという流れで「勉強」しています。仕事でも英語が必須な割に、あまり英語が得意ではないのですが、レシピを読むのにはだいぶ慣れてきました。ちなみに「Piri piri starfish」(ポルトガル料理)は先週の土曜日に届いた本で、初陣を飾ったばかりなので、これからどんどん増えていきそうです。常に初心を忘れずに、ということで週末には少なくとも1品は新作を入れるように心がけているので、この表を参考にしながら、まだつくっていない料理に挑戦していきたいと思っています。

2010年10月16日土曜日

イタリア料理とは

今日はイタリア料理の紹介です。

日本でもあまりにメジャーなイタリア料理でこういう事を書くのは少々気が引けていたのですが、うちで食べる料理の筆頭はイタリア料理、ということもあって、実体験やいろいろな文献を参考にしつつ、「イタリア料理とは何か」ということに迫っていきたいと思います。
世界中に広がったイタリア料理を生み出した国、イタリアは地中海に長靴のように突き出した半島に位置します。イタリアの北にはフランス、スイス、オーストリア、スロベニア(旧ユーゴスラビア)と国境を接し、海を挟んで、西にはスペイン、南にはチュニジア、東にはギリシャとそう遠くない位置関係にあります。言わずと知れた古代ローマ帝国の本拠地で、その食文化の影響もヨーロッパ中(今となっては世界中に)に広がっています。魚介(イカ・タコ含む)、オリーブオイルを多く使うのは、地中海周辺の料理の特徴は共通ですが、地域によってかなり特色がことなることがイタリア料理の多様性を生み出しています。


・多様な地方料理
正確に言えば「イタリア料理」などというものはない、とまで言われてしまうほど多様な地方料理が存在します。例えば北部はフランス・スイスの食文化との共通点が多く、バターやクリームを多用します。だいぶ中部よりですが、ボローニャ周辺などエミリア・ロマーニャでは、バターやラードを使ったこってりとした料理が特徴です(ボロネーゼパスタやカツレツなど)。北東部はグーラッシュのようにオーストリアの食文化の影響を強く受けています。同じ北部でも西側の沿岸部(リグーリア)は、南仏プロバンス地方同様にオリーブやハーブをたくさん使った料理で、いわゆる狭義の「地中海料理」といえます。中部から南部はオリーブオイルを多用したいかにも「イタリア料理」というものです。カラブリア・プーリアなど南東よりの地域ではギリシャ料理との共通点が多く、シチリアなどはイスラム圏やスペインの影響下にあった時代も長く、様々な影響が見られます。沿岸部は魚介を多く使い、内陸部では肉類がメインなど、郷土料理には場所柄がよく出ています。こんな具合に多種多様なイタリア(地方)料理ですが、ローマ時代からの影響もあってか、そして近年では物流の進歩もあって、ところどころに共通点があったりします。いずれも素材の味を活かした調理が特徴的です。


・ハーブ類としてはパセリ、バジル、ニンニクを多く使う。
バジルやイタリアンパセリなどのハーブがアクセントとして使われています。葉物の野菜としてはルッコラが有名です。バジルソース(ジェノベーゼパスタなど)やベルデソース(緑のソース)、ルッコラソースのようにバジルやパセリ、ルッコラが主体のソースもあります。フランスに近い地域ではタイムも多く使い、ギリシャに近い南部ではオレガノを多く使うようです。

(タイのルッコラソース)


・スパイスは控えめ
イタリア料理全般でいうと比較的シンプルなハーブの使い方をし、野菜・肉・魚など素材の味を大切にしているのが特徴です。一方で、風味豊かなオリーブオイルが調味料のように使われています。もちろん、胡椒は広く使われており、他のスパイスも全く使わないということはないですが、控えめなのが特徴です。イタリア料理というと唐辛子の印象も強いですが、すべての地域でたくさん使っているわけではありません。一方、南部、特にカラブリア地方などでは唐辛子が多用されています。


・トマトや唐辛子は大航海時代以後に普及
イタリア料理というと、とにかくトマトという印象をお持ちの方もいるかも知れませんが、イタリアでトマトが普及したのは大航海時代からしばらくたってからです。様々な地方料理に挑戦していると意外にトマトを使わないレシピも目にします。トマト以前から、アンチョビ(及び魚醤)など様々なものが調味料として使われていました。


・世界的に広がったパスタ
練り物としてのパスタはイタリア料理の基本です。パスタの普及はかなり古く、中世の庶民の食事から広がりました。南はデュラムセモリナ粉の乾燥パスタ、北は卵入り・軟質小麦の生パスタという棲み分けがあります。特にボローニャ周辺などエミリアロマーニャ州は卵入り生パスタで有名です。南部はアルデンテという少し硬めの食感を大切にします。




・煮込み料理としてのイタリア料理
いろいろなものを煮込むというスタイルがメジャーです。アクアパッツァやカチュッコのような魚介の煮込みから、ファッロ小麦のミネストラのような煮込みまでいろいろな地方料理があります。今ではたいていのレシピにトマトを入れますが、元々はトマトは入れないレシピでした。

・イタリアで米料理といえばリゾット!
やっぱり渾然一体となった煮込み料理ですが、リゾットが名物米料理です。渾然一体ではあっても、お米自体は「アルデンテ」というところがリゾットの真髄です。もちろんリゾットに限らず、米入りのスープ(ミネストラ)やお米のサラダ、お米のトルタなどど米を使う料理がたくさんあるのが特徴です。特に、ピエモンテ、ベネトなど北イタリアは米の産地として有名です。


(ナスとモッツァレラのリゾット)


・イタリア版ファーストフードとしてのピザ
ピザも世界中に広がっていた料理の一つです。ピザ専門店で座って食べるものから、街角で切り売りしているものまでいろいろあります。日本やアメリカで広く普及しているピザに比べると、具がシンプルでさっぱりとしている印象があります。南部(ナポリ)のピザは有名で、モチモチとした生地が特徴です。うちではピザはまだ作った事はありませんがいずれは挑戦してみたいです。


・チーズを料理に多用する
フランスに比べると、オリーブオイルを多く使うのもイタリア料理の特徴ですが、料理にチーズを使うことが多いのもイタリア料理の特徴です。パルミジャーノのようなチーズを摩り下ろして料理にかけることもありますし、カプレーゼのようにサラダの具になったりすることも、ナスのパルミジャーナのようにオーブン焼きにされることもあります。フランス同様に数々の郷土の特産チーズがあります。


(ナスのパルミジャーナ)


・フランスに並ぶワインの産地
イタリアは、フランスに並ぶワインの産地です。たくさんの土着品種や地域呼称があって、把握するのはなかなか大変ですが、地方ごとに特色のある多様なワインが楽しめます。数多くの土着品種が守られているのが特徴です。ワインの生産は、古代ローマ時代から、オリーブと並ぶイタリアの主要産品です。このようにイタリアといえばワインのイメージが非常に強いですが、グラッパのようにブドウベースの蒸留酒もあります。

参考図書:
池上俊一「世界の食文化15 イタリア」(農山漁村文化協会、2003)
→パスタの歴史や農民食から広がってきた歴史のくだりなどを参考にしました。
「イタリア地方料理の探求」(柴田書店)2005
→地方ごとの料理の特色などを参考にしました。

2010年8月7日土曜日

辛味は味覚に含まれない!?

今日は味覚についてのお話です。

味覚を細かく調べると、いくつかの要素に分かれることが知られています。

甘味、酸味、塩味、苦味、うま味

この5つを基本味といいます。

舌の表面には味蕾という構造があって、その表面には、それぞれの基本味に反応するセンサーがあります。つまり「甘味に反応するセンサー」「酸味に反応するセンサー」「塩味に反応するセンサー」「苦味に反応するセンサー」「うま味に反応するセンサー」といった具合にそれぞれのセンサー(受容器)があって、塩味センサーに対してナトリウムイオン(食塩に含まれる)、といった具合に対応する物質がくると反応して、その反応を脳へと伝えています。そして、基本味の組み合わせで味が表現されているというわけです。

ちなみに、わりと最近まで基本味は「甘味、酸味、塩味、苦味」の4つとされていました。出汁・旨み調味料の歴史が長い日本ではごく当たり前に考えがちな「うま味」ですが、科学研究の中心地、米国・英国では、味の構成要素として認められていなかった、ということはある意味興味深いです。味覚に対する意識の違いを表している可能性があります。しかし、最近の研究で「うま味」つまりアミノ酸に応答するセンサーが舌の表面(味蕾)で見つかり、基本味として受け入れられました。という訳で「うま味」は英語でも「umami」です(最近、6種類目の「基本味」が見つかったという話も)。

うま味が基本味として認められるのであれば辛味はどうでしょう。Gatto e topoで紹介している各国料理でも、唐辛子などスパイスによる辛味は欠かせない存在です。ところが、実を言うと、辛味は5つの基本味には含まれていません。味蕾表面には辛味に応答する特別なセンサーは存在しないのです。では、どうやって辛味を感じているかというと、、、秘密は舌の内部にあります。表面から少し入ったところには、痛みを感じる神経がたくさん分布しています。痛みを感じる神経の表面には、唐辛子の辛味成分であるカプサイシンに反応するセンサー(カプサイシン受容体)が沢山あります。つまり、「辛味」とされていた感覚は、痛みと同一のものだったのです。そんな訳で、辛味は、基本味には分類されず「(適度に弱い)痛覚」の仲間とみなされています。だからこそ、辛すぎる食べ物は「痛い」と感じるわけです。ちなみにこのセンサーは、熱(温度)にも反応します。だから唐辛子の辛さは「熱い(hot)」と表現されるし、辛いスープはいつまでたっても熱く感じる傾向にあるのです。

そんな訳で、「辛味は味覚(基本味)に含まれない」のですが、そうはいっても、私たちは舌からの情報だけで物を味わっている訳ではありません。舌から感じ取る基本味に加えて、舌・口の中全体に広がるぴりぴりとした辛味(実は痛み)、物体のテクスチャー・硬さ・弾力、そして鼻に抜ける匂いなど総合的に感じて「味わって」います。もちろん、口に入れる前の見た目も大切な要素です。辛味も料理を味わう上で大切な要素であることは間違いありません。さらに、カプサイシンには食欲を増進させたり、発汗などによって体温を下げてくれる効果があります。だから、インドやタイなど暑い地方を中心に、辛い料理が人気があるのです。



さて、唐辛子に含まれるカプサイシンに対するセンサーですが、舌にとどまらず、全身の皮膚の痛覚神経に分布しています。だからこそ、ハラペーニョやハバネロのように強力な辛味を持つ唐辛子を切るときには用心した方がいいのです。その怖さ(辛さ!)を知らないとき、適当に包丁でハバネロのみじん切りを作っていたら、ひりひりと手が腫れ上がってしまい、数時間にわたって苦しんだという苦い経験があります。辛い唐辛子を扱うときはぜひ気をつけてください。

もう一つ、辛い食べ物を口にして、最初の瞬間は余裕だ、と思っていたのに、激しい辛味が遅れてやってきた!という経験はありませんか?辛さを感じるのは、舌でも皮膚でも表面から少し入ったところですから、カプサイシンが浸透してから感じられます。しかもカプサイシンに反応する痛覚の神経は、非常に細く、情報を伝える速さが他の神経よりゆっくりとしています。痛みの中でも鋭い痛みとじんわりとした痛みがあると思いますが、カプサイシンに反応する「辛味」を伝える神経は後者に一致します。だから他の味覚に比べて、少し遅れて感じるのです。しかも辛味を抽出するには、ごま油やオリーブオイルといった油を使う必要があることからもわかるとおり、カプサイシンは油に溶けやすい性質を持っています。だから洗い流すのも大変です。いくら水を飲んでも、辛さが口に残った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。個人的な経験では口に残った辛さを緩和するには脂質を含む牛乳やココナッツミルクが有効(?)です。その辺りでも、インド料理やタイ料理はよく考えられていると覆います。

いろいろメリットのあるカプサイシンですが、体は「痛み」として感じていることは先に書いた通りです。適度な辛さは心地よいですが、辛すぎるのは考え物、痛覚の神経を痛めたり、自律神経の反射によって消化器に負担をかけたりします。ほどほどの辛さで料理を楽しむのが健康にはよさそうです。

(イラストはwikipediaより)

追記:読みにくい箇所があったので、加筆・修正しました(8月8日)。

2010年7月17日土曜日

ギリシャ料理とは

今日はギリシャ料理の紹介です。

ギリシャは、地中海の東側、トルコ、アルバニア、ブルガリア、旧ユーゴスラビア(マケドニア)と国境を接しています(国旗と地図はwikimediaからのリンク)。実は、海を挟んで、イタリア南部とかなり近い位置関係にあります。古代、イタリア南部には、ギリシャからの殖民都市が数多く点在していて(現在のナポリなど主要都市はそれに由来)、食文化的にも共通項がかなりあります。ギリシャは、西欧文明の基盤であり、ローマ帝国を通じて、周辺諸国に様々な影響を及ぼしています(ローマ帝国も後半はギリシャ系国家であった)。さらに中世の一時期はオスマン帝国の支配下にあったことで、食文化的にはトルコとの共通点も数多く見られます。魚介(イカ・タコ含む)、オリーブオイルを多く使うのは、地中海周辺の料理の特徴は共通ですが、フェタなどの独自のチーズの多用や中東地域など東地中海の食文化と融合しているのが特徴です。

・イタリア料理との共通点も多いが、トルコ・中東料理との共通点も多い
西欧文明の基盤であると共に、中世から近世にかけてはオスマン帝国の一部だったため、相互の食文化に共通点があります。
例えば、野菜の肉米詰め、豆の煮込み、豆のペースト、ナスのペーストなどはトルコ・中東料理に近いものがありますし、魚介のパスタやオレガノを多用した香草焼きなどはイタリア南部料理に近いものがあります。その中でも、レモンやヨーグルトなど酸味が程よく利いた爽やかな料理がギリシャ料理の特徴です。

・ハーブ類としてはオレガノ、パセリ、ミント、ディル、レモン、ニンニクを多く使う。
レバノンなど他の東地中海料理同様にハーブ類が多く使われます。様々なサラダや具にパセリ・ミントが使われていますし、ディルを含めて様々な料理に添えられています。さらに魚介や肉の煮込みには、ディルやオレガノなどが使われています。レバノン料理同様に、様々な料理にレモン汁が加えられるほか、ギリシャ料理では、卵とレモン汁を合わせることで独特なソースが使われています(同じようにヨーグルトも多用されている)。もちろんニンニクも多用されます。


(鶏肉の米入り卵レモンスープ)

・控えめではあっても多様なスパイスを使う
ハーブ、レモン、オリーブオイルを調味に多用するのがギリシャ料理の特徴ですが、トルコや中東の影響で様々なスパイスが使われます。クミン、コリアンダーなどに加えて、アニスも使われます。

・ペースト(ディップ)系のサラダが名物
魚卵(タラコなど)を使ったペースト(タラモサラタ)、ヨーグルトと刻んだキュウリ・ミントのサラダ(ジャジキ)などはギリシャの前菜(メゼ)らしい一品です。他にもナスや豆を使った多様なディップ系のサラダが充実しています(トルコ・中東料理との共通点も)。


(ジャジキ:キュウリとヨーグルトのサラダ)

・薄焼きのパイ生地(フィロ)を使った料理
ギリシャ料理の特徴の一つである薄焼きのパイ生地です。これに肉や魚、ハーブなどを包んで焼き上げます。日本では、入手が難しい(というか私が知らないだけかもしれませんが)ので、うちでは春巻きの皮にオリーブオイルかバターを塗ったものを何枚か重ねて使っています。

(干し杏と鶏ひき肉のフィロパイ)

・フェタチーズを使った料理
ギリシャのPDO(EUに認定された特産品)であるフェタは、酸味の利いた白いチーズです。山羊や羊の乳で作られていて濃厚なヨーグルト、クリームチーズのような味、それを少し硬めにした感じです。サラダに載せて定番のギリシャ風サラダとして頻繁に食べられている他、様々な料理で使われています。他にも羊の硬質チーズ(グラビエラ)などギリシャ特産のチーズは料理に使われています。


(海老フェタ焼き )

・魚介を使った料理
エーゲ海の周辺や島々では、魚介を使った料理が沢山あります。ホウボウ(に近い魚)、タイなどの白身魚からイワシ、エビやタコ、イカなど様々な魚介類が食べられています。串焼き、煮込み(スープ)、蒸煮、オーブン焼き、包み焼きなど多用な食べ方であります。


(魚のプラキ)

・肉と米型パスタの煮込み(ユベチ)
鶏肉や羊肉をオーブンなどでトマト煮にし、そこへ米型のパスタ(オルゾー)を入れて、さらにオーブン焼きにして仕上げる料理です。かなり、がっつり系ですが、オレガノやニンニク、トマトが食欲を増進するので、おいしく食べられてしまいます。


(ラムのユベチ)

・肉と野菜の重ね焼き(ムサカ)
ギリシャ料理の定番の一つ。肉と野菜の重ね焼きです。トルコ料理の名物でもあるのですが、ギリシャのムサカにはベシャメルソース&チーズが載っています。そういう点ではラザニア(イタリア中部)のパスタ部分が野菜(ナス、ジャガイモなど)という料理です。


・ワインの他にも、アニス風味の蒸留酒も。
日本ではまだまだなじみの少ないギリシャワインですが、古代にさかのぼって長い歴史を持っています。ギリシャ料理にはやはりギリシャワインが合う気がします。なお、日本ではあまりみかけませんが、松脂の香りがついたレツィーナという白ワインが名物です。私もまだ未体験なので、なんともいえませんが、ハーブ酒のような感じでさっぱりしているらしいです。ギリシャにはワイン以外にも、ウゾという蒸留酒が好まれています(トルコのラクに近いもの)。ブランデーやグラッパのようにブドウベースの蒸留酒ですが、アニスなどのハーブで香りがついているのが特徴です。

2010年7月14日水曜日

レバノン料理とは

今回は、一気に東地中海に飛んでレバノン料理の紹介です。

レバノンは、地中海の東側、イスラエルとシリアに接しています。地図をみればわかるとおり、キプロス島(ギリシャ系住民が多い)やトルコ本土からも比較的近い距離にあります(国旗と地図はwikimediaからのリンク)。古代はフェニキア人(→カルタゴなど地中海の交易)の故郷、後にローマ帝国の一部となり、中世はイスラム帝国、オスマン帝国の支配下、そして近代はフランスの委任統治領を経て独立、と様々な国の影響を受けてきました。中東では珍しく、キリスト教徒とイスラム教徒がほぼ同数(最近はイスラム教徒の比率が増えているらしい)、しかも多様な宗派があって宗教的に多様です。周辺が不安定な地域ということもあって、内戦などのニュースで登場することが多いですが、文明の交差点ということで食文化的には多様で、非常においしいです。日本ではレバノン料理店はまだ多くありませんが、野菜も多く、スパイスもおとなしめなレバノン料理は世界的にも人気のある料理の一つです。


・中東の食文化を基本にしつつも、ベジタリアンメニューが充実、パリでも人気。
中東地域全体の特徴ですが、オスマン帝国の一部だった時代も長いため、ドルマ(野菜の肉米詰め)などトルコ料理の影響も広がってます。フランスの委任統治領だったため、フランスへの移民も多く、レバノン料理店は欧米のあちこちに広がっています。ベジタリアンも満足できるメニューが豊富ということで、パリでも人気の料理の一つです。


(パリのあちこちにレバノン料理店や軽食屋がある)

・ハーブ類としてはパセリ、ミント、レモンを多く使う。
ご近所のペルシャ料理同様、ハーブ類は多く使われます。パセリのサラダ(ミントやレモン汁も入っている)がある位です。レモン汁も多く使われていて、大方のものにレモン汁が入っているか、レモンが添えられている印象です。だからとってもさっぱりしています(同じようにヨーグルトも)。

・中東の中でスパイスは控えめ。
シナモン、ジンジャー、クローブ、ナツメグ、オールスパイスあたりが多く使われます。生のニンニクはいろいろな場面で使われます。スパイスとは少し違いますが、ゴマを多く使われているのが特徴です。

・ペースト(ディップ)が名物
メゼと呼ばれる前菜では、ヒヨコマメやナス、クリームチーズのペーストなどが好まれています(トルコ・中東料理の基本ですが)。ゴマのペースト、ニンニク、レモン汁を混ぜて作られるタヒーニソースは、レバノンの基本ソースの一つで、各種ペーストにも混ぜ込まれています。

(ヒヨコマメのペースト:フムス)

・多様な野菜料理
豆やナスのペースト、豆のコロッケ、パセリのサラダといった具合に野菜料理が充実しているのが特徴です。豆のコロッケ(ファラフェル)はレバノン料理の代表です。これら料理をめぐって、イスラエルと起源の争いをしていますが、隣接地域なので線引きは難しそうです。とにかく、世界一のフムスを目指す戦いやファラフェル大量製作大会など、熾烈な争い(イスラエル vs レバノン )が繰り広げられています。緊張関係にある両国ですが、これは平和的な「戦い」です・・・。


(ファラフェル(豆のコロッケ)とタヒーニソース(ゴマベースのソース))

・パセリのサラダ!
タブーリはレバノンのサラダの代表で、中東で広く親しまれています。
パセリ、ミント、葱、トマト、ブルグール小麦(またはクスクス)をスパイス、オリーブオイル、レモン汁などで調味します。パセリを大量に食べるなんて!?と思われるかもしれませんが、食べてみると意外や意外、とてもおいしいです。健康によさそうな気もします…。



・多様なブルグール小麦(挽き割り小麦)の使い方
挽き割り小麦を蒸して乾燥させたのがブルグールです。ギリシャから中東にかけての東地中海地方では、お米のようにして使われています。レバノンでも、ピラフとして食べる以外に、パセリのサラダ(タブーリ)に混ぜたり、ミンチの肉(または魚肉)に混ぜたもの(キビ)は、レバノンの代表的な郷土料理です。

・米に豆やパスタを混ぜて炊くことも!野菜の肉米詰め(ミハシ)も。
様々なピラフがあります。中東全体でよく見られる料理ですが、米とパスタ(極細)をいためて炊き込んだり、豆を入れて炊き込んだりするピラフが代表的です。魚を煮込んだスープでピラフを炊くような料理もあります。肉と米を混ぜたものを、ズッキーニやトマトなどの野菜に詰めて煮込む料理もあります。ミハシと呼ばれますが、トルコのドルマの親戚です。メジャーなトマトソースのほかに、レバノンではヨーグルトソースなどで煮込まれることもあります。

・ワインの名産地でもある。
中東らしいシロップ系(ローズウォーターなどでにおい付け)の飲み物も充実していますが、キリスト教徒も数多く居住する国なので、ワインも盛んに作られています。気候的にも向いているようです。品種的には、フランスの影響が強い印象です。

2010年7月13日火曜日

モロッコ料理とは

今回はモロッコ料理の紹介です。

モロッコは、ジブラルタル海峡を挟んでイベリア半島の南、北アフリカにあります(国旗と地図はwikimediaからのリンク)。思い切りサハラ砂漠に接しているので南国イメージが強いですが、実は日本の南半分(東京以南)くらいの緯度にあります。オリーブオイルも使いますが、フランス統治の影響かバターも使います。スペイン・ポルトガルなどの地中海(西側)の食文化と重なり合うところも多いですが、当然ながらトルコやアラブなどイスラム文化圏の影響も強いです。オリジナリティもかなり強くて、タジンという鍋を使った煮込み料理が代表的です。いろいろ作ってみた感想ですが、モロッコ料理には以下の様な特徴があります。

・イスラムの食文化を基本にしつつも、スペイン・フランスの影響も。
豚肉は食べず、羊肉や鶏肉が基本であるなど、基本的にはイスラムの食文化が基本です。スパイスを多用した肉の串焼きや肉団子のようにトルコ、アラブの食文化の影響が強いながらも、隣国、旧宗主国であるスペイン、フランスの食文化にも相互に影響を与えています。

・ハーブ類としてはパセリ、コリアンダー、レモンを多く使う。
他の国の料理同様に、パセリ、コリアンダー、レモンなどを、料理の仕上げに使われることもありますが、煮込み料理に入れることがあるのも特徴です。この辺りの食材とクミン、カイエンペッパー、パプリカなどのスパイスを混ぜて作るチャルモラソースは、モロッコ料理の基本ソース(串焼きなどに使われる)の一つです。塩漬けにしたレモンの皮もつかわれます。



・沢山の種類のスパイスを使う
クミン、カイエンペッパーなど力強いスパイスも多く使います。なかでもRas el Hanoutというミックススパイスは、クローブ、唐辛子粉、オールスパイス、クミン、ジンジャー、ターメリック、黒胡椒、カルダモン、シナモン、コリアンダー粉、ナツメグ・・・といった具合にありとあらゆるスパイスを調合して作られています。シナモン、ジンジャーなど甘い香りを引き出すスパイスを多く使うのも特徴です。

・やっぱりタジン(煮込み)!
最近、日本で注目されているタジン料理の本場です。水が少ない地方なので、水を逃がさないように蓋をしてとろ火で調理します。肉と野菜(、豆)ですが、いろいろな組み合わせがあります。煮込みでは、スパイスはターメリック、シナモン、ジンジャーなどが多いようです。日本のガスコンロのように火力が強い場合、水を足さずに長時間に込むと焦げますし、どんなに火力を落としても吹きこぼれます(少なくともうちでは)。本格的に煮込みたい場合は、穴のついたタジン鍋を使ったほうがいいかもしれません。うちではレシピ本で~1時間半位の煮込みは、30分~40分位で仕上げています。



・フルーツと肉の競演!
モロッコ料理の醍醐味である煮込みですが、肉とフルーツ(アンズ、りんごなど)の煮込みといった、スパイスは効いているけれど、甘い煮込みがユニークです。デーツ(なつめやし)やプルーンなどドライフルーツと肉の組み合わせもあります。煮込みの終盤には蜂蜜を入れるレシピもあります。甘い肉なんて、、、って思うかもしれませんが、とてもおいしかったです。お酒がなくても食が進むところは、さすがイスラムの食文化なんだなあ、と感じます。



・フルーツ(柑橘類)のサラダも充実!
オレンジやレモンなど柑橘類が多い地方なので、これら柑橘類も料理によく使われます。料理に添えられるばかりでなく、煮込みに入れられたり(特にレモン)、ソースになったりいろいろですが、フルーツがメインのサラダも沢山あります。オレンジのサラダ一つとっても、組み合わせの相手は玉葱、ニンジン、赤蕪・・・と豊富ですし、レモンの果肉が主体のサラダもあったりします。



・魚介料理も多い!
モロッコは大西洋・地中海に面した沿岸国です。白身魚、イワシ、マグロ(カツオ)、エビなどいろいろ食べられていますが、チャルモラソースをかけて焼いたマグロや、スパイシーなエビの炒め物は絶品です。

・メインに添えられる米とクスクス
お米を食べるときには、サフランライスとしてメイン料理に添えられることが多いようです。お米と同じような立ち位置にあるのがクスクスです。クスクスとは、小さな粒粒のパスタで、煮込み料理のスープを吸うので、おいしく食べられます。

・ソフトドリンクが充実
イスラム圏なのでアルコール(カロリーが高い)を飲まないせいか、甘いものが多いのも特徴です。オレンジフラワーウォーター(香料)で味付けしたジュースやアーモンド飲料、ミントティーなど様々なソフトドリンクが充実しています。ちなみに、モロッコはフランスの保護領だった時代もあった影響でワインの生産(輸出・欧米観光客向け)は行われています。