2012年1月22日日曜日

イタリア中部の旅3:ボローニャ、フィレンツェ

2008年夏のイタリア中部の旅、現地3日目、
この日はボローニャをめぐり、午後からフィレンツェに移動しました。
 

写真はボローニャの尖塔から眺めた中心広場です。



ボローニャの街を歩きます。ボローニャの旧市街では歩道の上にも建物が伸びているのが特徴です(ポルティコ)。雨の日も便利です。



まずは中心広場(マッジョーレ広場)へ向いました。


マッジョーレ広場の周辺には市役所をはじめ様々な公共施設が集まっています。


サンペトロニオ大聖堂(San Petronio Basilica)が隣接しています。14世紀に建物です。上の方が地味ですが、実は未完成のままそのままになっているらしいです。


内部は大きな空間が広がっています。


マッジョーレ通りに隣接したペスケリエ・ヴェッキエ通り(Pescherie Vecchie)には市場(商店街)があってとても賑わっています。肉や野菜の他、チーズやワインなども売られていて、お土産を買うのに重宝しました。



同じくマッジョーレ広場に隣接したボローニャ大学の古い建物を見学しました。11世紀創立の欧州でも最も歴史ある大学です。実はまだ現役の建物のようです。


パドヴァでも見学しましたが、昔の解剖実習室です。今でも人体解剖学は医学教育の基礎です。



少し歩いて、ボローニャのシンボル・二つの塔(Due Torri)に行きました。

下から見上げるとこんな感じ。かなり大きいです。しかも傾いているので大迫力(笑)!


中はこんな感じ。塔の内壁に張り付くように木造の階段がつけられています。耐震性とかは考えないようにして登りました。エレベータなどはないのでかなり本格的に登らないといけません。それはそれでかなり楽しいですが、すれ違ったイタリア人の家族連れは「Paura!(怖い)」といいながら登ってました。


登りつめると、明るい世界がひらけます。展望スペースはこんな感じでかなり殺風景ですが、素晴らしいボローニャの景色が待っています。


冒頭の写真もこの場所で撮りました。「赤い都市」ボローニャの様子がよくわかります。赤い屋根で統一された様子が本当に綺麗でした。


中心の広場もよく見えました。



下を見下ろすと、2つの塔のうち、小さい方を見ることができます。



ちなみに、塔を降りた所で、写真を撮っていたのですが(上の写真です)、ここでトラブル発生。
ロマ風の人が近づいてきて、突然大声をあげたので、あっけに取られたのですが、気づいたらポケットの財布が消滅。見事にスリにあいました。スリに警戒してポケットの財布には数ユーロだけ入れていたのですが、この時はお昼ご飯のために少し多めに入れていたので20ユーロの損害。むしろ財布やクレジットカード本体は守られたので、よしとすべきかもしれません。片手で子どもを抱いた老婦人だったので油断しましたが、実は子ども(の人形)は腰に固定、注意を引いた所でそちらの手で・・・というのが常套手段らしいです。ロマの人々が必ずしも犯罪に手を染めている訳ではないのですが(むしろ、足がつかないように移民風の格好をしている犯罪者の可能性も)、こういう事情もあってイタリアでは、北部同盟といった反移民の政党が力を伸ばしているようです。




気をとり直してお昼。この日は午後からフィレンツェへ移動することにしていたので、マッジョーレ広場近くの惣菜店で簡単に済ませました。Due Torriがシンボルのこちらのお店ですが、数年後、池袋に出店していて驚きました(実は向いの店もこの年の秋に代官山に進出したイタリア食材スーパーだったりしました)。ローカルだけどグローバルな世界を感じます。



ボローニャからフィレンツェまではイタリアが誇る特急ユーロスター(イタリア版新幹線)に乗って移動しました。この時は在来線区間を走行。かなり混雑していましたが、定時でフィレンツェの中央駅に到着しました。幹線に関していえば、かなり定時運行率が高い印象です。



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フィレンツェはイタリア中部トスカーナ州の中心で、人口は36万人、いわずとしれたルネッサンスの面影残る観光都市です。食文化的には、ラードなどを使ったこってりとした美食の街ボローニャから一山越えて、中部イタリア圏に入るので、オリーブオイルなどによるシンプルな味付けの素材を活かした料理で知られています。羊のチーズ(ペコリーノ・トスカーノ)や豆料理が有名です。

ホテルにチェックインした後は、早速、夕時のフィレンツェを散策しました。こちらはフィレンツェのシンボル、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)。一見の価値ありです。



鐘楼も芸術的です。赤いレンガが特徴のボローニャとはだいぶ異なる印象でした。



こちらはヴェッキオ宮殿(Palazzo Vecchio)、かつてのフィレンツェ共和国の政庁そして現在はフィレンツェ市役所としても使われています。歴史的建造物に現役の市役所が入っているのが新鮮でした。


上にフィレンツェ共和国そしてフィレンツェ大公国時代の支配者メディチ家の人々が移動するための通路があります。そして下には建物が増築されています。無秩序な感じがアメ横的?。現在の橋の原型は14世紀に建てられたものらしいです。


現在では宝飾店街になっています。このときはスリにあった直後だったので人ごみに少々警戒してしまいました。フィレンツェは、観光地だけあって、普通にスリに気を付けないといけないのは当然ですが、警察官がかなり巡回していて、意外と安心でした。


夕暮れのアルノ川。野良猫がトボトボ歩いていて、お腹が空いていたこともあって、少々物悲しい気分になりました(自分の空腹を勝手にネコに投影しただけ?)。気をとり直して、アッレ・グラッツェ橋を渡り、大聖堂の裏手に戻り、手頃のお店を探します。





昼に引き続いて、惣菜などを買って手頃にすまそうと思ったのですが、この日はメルカート(市場)は休み、手頃な店がなかなか見つかりません。路地裏で偶然見つけたのがこちらのお店。片言のイタリア語で注文しました。




生ハムとチーズ、ワインのお店だったので、こんな感じです。生ハム、チーズ、焼きナスのマリネです。やはりオススメのチーズはペコリーノ・トスカーノとのことでフレッシュタイプと熟成タイプを買いました。この時まで、ペコリーノには(勝手に)苦手意識があったのですが、とてもおいしく、この日以来すっかり羊党になってしまいました。



本日のワイン:イタリア・トスカーナ州・キャンティDOCG(辛口赤・しっかり)

店のオヤジのオススメです。「手頃な値段でオススメなもの」と聞いたら、やっぱりトスカーナで生ハムに合わせるならキャンティ、そしてこれを勧められました(7ユーロ)。エキナカやショッピングセンターに入っている輸入食材店でもよく見かけるボトルだったのですが、飲んだことはなかったので買ってみました。キャンティに対してはなんとなく食わず嫌い(というか、濃い赤ワインを飲むと頭が痛くなる、かも・・・みたいな)だったのですが、非常においしかったです。おつまみは写真の通り少なかったのですが、見事に飲み尽くしてしまいました。そしてそこまでしても頭が痛くなることもなく、至って元気でした。



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