2012年1月8日日曜日

ベネチア周辺の旅:キオッジャ島

だいぶ昔になりますが、イタリア料理にはまりはじめた頃の出来事です。
2007年夏のベネチア周辺の旅です。そのうちに忘れてしまいそうなので簡単にまとめてみることにしました。

 


パリ経由でベネチア・マルコポーロ空港に到着です。職場から直行で成田を夜10時頃に出発する便に乗ったので、ベネチアには朝9時頃に到着です。



実は初めてベネチアに行ったのはその前の年で、この時は2度目だったのですが、今回は空港から直接水上バスに乗りました。乗合バスよりだいぶ高いですが、渋滞にはまることもなく、かなり快適でした。



ベネチアは、イタリア北東部、アドリア海沿いの内海(ラグーン)に浮かぶ島です。ラグーンの中にはベネチア本島以外にも、ガラス製品で有名なムラノ島、レースとカラフルな街並みで有名なブラノ島など様々な島々が点在しています。
空港からの水上バスは、ムラノ島を経由して、ベネチア本島に至ります。今回は、ベネチアのラグーンの中でも最も南に位置するキオッジャ島に向かうため、まずベネチア本島を通り越して、リド島まで向いました。


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リド島の停留所に到着。ラグーンとアドリア海を区切る島です。元は砂州のような感じだったのでしょうか?



いろいろな系統の水上バスやバスの乗り換えができるため水上バスの停留所の前は、バスターミナルのようになっています。



遠くにベネチア本島のサンマルコ広場(中心部)の鐘楼などを望むことができます。たくさんの船が行き交っていてとても美しい光景でした。



今回目指すのは、キオッジャ島、ベネチアのラグーンの南の端にあります。
先ほどの地図とは縮尺が違いますが、画面上にあるリド(Lido di Venezia)からキオッジャ(Chioggia)島まで、ラグーンの外縁をたどりながら、バスと水上バスを乗り継ぐ「長旅」がはじまります。


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拙い英語、そしてイタリア語の単語と身振り手振りで、券売機売り場の方から教えてもらい、なんとかキオッジャ方面行きのバスに乗り込みました。しばらくはリゾートのような市街地を突っ走ります。

ペレストリーナ島へはバスのままフェリーに乗り込みます!



すっかり観光地な雰囲気は飛び去り、荒野の中をバスは突っ走ります。ペレストリーナ島の南からは、水上バスが接続しており、いよいよキオッジャの港を目指します。

こちらの水上バスは結構長い間乗りました。とても空いていたし、ラグーンの中なので快適な船旅です。途中、ラグーンの上には漁師の番屋のような水上ハウスがたくさんありました。



いよいよキオッジャの港が近づいて来ました。




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キオッジャの水上バス停留所は、地図(航空写真)の上の方です。キオッジャ島自体は1km四方位のとてもこじんまりとした島です。船で上陸していうのも何ですが、実は本土とは橋でつながっています。


この日は、水上バスの停留所前にあるホテルに泊まりました。まずはチェックインをして、英語が通じないこともあるイタリアですが、ホテルでは(こちらが下手でも)まず英語が通じるので安心です。




ホテルの隣には、ベネチア共和国(中世)の領土の証である獅子の像が建っていました。ベネチア本島のものより小ぶりです(獅子の写真は翌朝撮影)。



さっそく昼食、ホテルからほど近いところで、ベネチア風イワシのマリネ(Sarde in saor)と魚介のスープ(Zuppa di Pesce)をいただきました。プロセッコ(ベネトのスパークリングワイン・白)で乾杯。写真は撮らなかったのですが、とてもおいしかったです。実は、この時まで魚のマリネはあまり得意ではなかったのですが、その魅力にすっかり取りつかれてしまい、最近では自分で作るようにさえなってしまいました。写真の右側の店に入りました(閉店後、散歩中に撮影)。



夕方までの間、キオッジャ島をいろいろ散歩しました。

こちらはキオッジャのメインストリート、歴史的な街並みの中にいろいろ飲食店などが並んでいます。観光地は観光地なのですが、ベネチア本島とは全く雰囲気が異なり、おとなしく静かな感じ。どちらかというとイタリア国内の観光客で賑わっている感じでしょうか。私が訪れた時の印象としては、スリなどはまず心配しなくてよさそうな雰囲気でした。



水上バス停留所の横の白い橋です。キオッジャ島を南北に貫く水路にかかっています。



水路の両脇には歴史的な建物が並んでいい雰囲気です。実用的な船が多く、どことなく(東京下町の)月島や佃島とも通じる雰囲気がありました。


伝統的なキオッジャの船もとめられていました。




水路側から見た白い橋。



午後だったので、営業はしていませんでしたが、水路の脇には魚市場もあります。



キオッジャ島の東端には大きな漁船が沢山止まっている岸壁もありました。おいしい魚介が食べられそうです。



島のメインストリートの南端、本土と結ぶ橋のたもとには、こんな形の門が残されていました(道路中央)。メインストリートも北の方は歩行者天国になっていましたが、南半分は車が通行していました。





島の南端部にある市立南ラグーナ博物館( Museo civico della laguna sud)までやってきたのですが、あいにく開館していません。よくみると夕方から開くようなので(23時まで開館!)、ホテルで一休みしてから夕食前、見てきました。言葉の問題から(笑)、あまり解説文は読みませんでしたが、島の歴史や成り立ちが展示されていました。日本でもいろいろなところにある公立の郷土資料館ですが、一見の価値があります。



夕食時、島のメインストリートはバカンス中とおぼしき家族で大賑わいでした。橋を挟んですぐ近くにビーチリゾートのソットマリーナ(Sottomarina)があるためかもしれません。とても楽しげな雰囲気なのですが、なかなかレストランに入れません。こういうときは、おとなしく予約をしておいたほうがよさそうです。

だいぶ遅くなってから、何とか入ったのがこちらのお店(後で知ったのですが、イタリアでは夕飯9時過ぎ、というのは普通らしいです)。かなり混んでいました。


まだまだイタリア料理のこともよく知らなない頃でしたが、とりあえず注文したのがこちら。

スズキのカルパッチョ:小ねぎが散らしてあってさっぱりとしておいしかったです。付け合せに無塩バターとパンが添えられていました。



魚介のスパゲッティ(左)とニョッキ(右)、ニョッキの方はムール貝のトマト風味で典型的な味だったのですが、スパゲッティの方は海老以外の構成要素はわからず、とにかく濃厚な味でした(当時はメニューのイタリア語がほとんど読めなかったこともあって)。




そしてメインはウナギのグリル、あまりの大きさに圧倒されました!



はじめにざっと注文したものの、ウナギを食べ終えた後、お店の人にまだ食べられるのか、心配された一皿。舌平目のソテーです。サーブ後に切り分けて、骨を抜いてくれました。



全品、無事に完食しました。めちゃめちゃお腹いっぱいになりましたが、とてもおいしかったです。金額的にも、ベネチア本島やミラノなど大都市の観光地と比べると、大満足でした。ちなみに白ワインもいただきました。

食事を終えると、もう夜半近く。それでも街は家族連れで大賑わい、恐るべし、バカンスのイタリア!と言う感じでとても楽しかったです。




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