ポレンタのスープ、ベネチア風アジのマリネ、ピツォッケリ、グーラッシュ

5月3日の晩御飯、北イタリアです。

・ポレンタのスープ

北東イタリアで食べられている練とうもろこし粉をさらにゆるくし、ブロードを入れたものです。うちでもしばしばいただいています。常に練り続ける必要のあるポレンタに比べ気軽に作れておいしいです。



・ベネチア風アジのマリネ

ベネチア風のマリネ（Sarde in saor）をアジで作ってみました。一応、初めてのレシピですが、これまで使っていたものとほとんど同じでした。一味唐辛子を入れないマイルド版。干しぶどうに加え、砂糖も入れて甘く仕上げています。



・ピツォッケリ（蕎麦のグラタン）

北イタリアでも食べられている蕎麦のパスタをつかって一品です。キャベツ、ジャガイモ、蕎麦のパスタを一緒に煮込み、チーズやセージ・ニンニク入りのバターで味付けをしたものをオーブン焼きにします。レシピ的にはこれまでにも何度も作っていますが、今回は蕎麦打ちもしました。



こちらが今回使った蕎麦粉、信州松本産（四賀）です。



蕎麦粉と強力粉を合わせてつくりました。平打ちの蕎麦そのものです。そば打ちは今回が初めてです。



いつもながらとてもおいしいです。蕎麦もいい香りだったので、和風の蕎麦としてもいただいてみたいです。



・グーラッシュ

牛肉を、パプリカや唐辛子粉などと煮込む東欧の代表的な料理です。北東イタリアの名物でもあるようです。以前、一度作ったことあるのですが、スパイスは省略して作っていました。今回はフェンネルシード、マジョラムも加えてつくりました（レシピ本ではアニスシードだったのですが、芳香成分（アネトール）は一緒なので手元にあったフェンネルシードで代用しました）。少しスープが緩くなりましたが、とてもおいしかったです。



本日のワイン：クロアチア・ペリシャツ（プラヴァツマリ種、辛口赤）


アドリア海を挟んでイタリアの対岸に位置するクロアチアのワインです。食文化的には、ロールキャベツのようにギリシャ・トルコなど東地中海系の料理にも共通点が多く、イタリアにも近いものがあります。こちらのワインはクロアチア南部の沿岸の産地のものです。クロアチアの土着品種ということですが、比較的さっぱりとした飲みくちで、酸が適度に効いている印象でした。グーラッシュにもよく合いました。





参考レシピ：
ダニエラ・オージック「イタリア地方のおそうざい」（柴田書店）2005
　→ピツォッケリ、グーラッシュ
「イタリア地方料理の探求」（柴田書店）2005
　→ポレンタのスープ、ベネチア風アジのマリネ