2013年4月14日日曜日

八丈島の旅2

伊豆諸島・八丈島の旅、夜行利用なので現地1日目です。
若干の船酔いはあったものの、朝から時間を有効に使うことができました。



写真は、フリージア祭り会場から見た八丈富士の様子、山腹が白いのは山桜です。

早朝5時前、三宅島に到着しました。高校生の頃に訪れたことがあるので、20年ぶりの桟橋です。まだほとんど真っ暗でよくわかりませんでしたが、甲板出てみると、硫黄の臭いが鼻につます。2000年の噴火から十年以上経っていますが、未だ火山ガスが出ているようです。写真は三宅島を出港した後の様子、だいぶ明るくなってきました。




三宅島の次は、御蔵島です。初めての接近なので接岸を楽しみにしていましたが、この日は海況が悪く、通過となってしまいました。


御蔵島の島影を見ながら朝食、と思ったのですが・・・








 結構な揺れ(さすが黒潮横断)と、ものすごい風で大変でした。客船ターミナルで買った「御蔵島の水」を飲みながら、何とか朝食を食べ、客室に退散・・・(笑)




写真ではわかりにくいですが、横揺れと言うよりは、縦方向の揺れが大きかったです。










何はともあれ八丈島と八丈小島が近づいて来ました。おとなしく寝ていれば、船酔いは大丈夫そうです。










9時頃、定刻よりやや早く無事に八丈島・底土港に到着です。
桟橋付近は、建物も目立たず、静かな印象です。
予約したレンタカー会社に電話して、迎えを待ちます。


こちら八丈島と八丈小島の全景です。GoogleMapで「西山」となっているのが「八丈富士」、もう一方の山が「三原山」と呼ばれていて、全体でひょうたん型をしています。八丈富士と三原山の間に空港があって、中心集落もその周辺にあります。
島の名所は、八丈島観光協会が発行している地図の方がわかりやすいかもしれません(リンクはこちら)。レンタカーのお店の方からもこちらの地図をもらい、これを頼りにドライブしました。



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今回借りたのはこちらの軽自動車、なんと1日3000円で全て込みでした。少々古めですが、小回りが効いて便利でした。ちなみに八丈島は、「東京都八丈島町」ということで、島の車は、品川ナンバー




さっそく向かったのが「フリージア祭り」会場の花畑(冒頭の写真の場所) 。広大な・・・という程ではありませんが、八丈富士との対比が綺麗です。
10時からは、無料の摘み取りサービスもしていたようです。帰るのは明日の予定なので、この日はパス(結局悪天候で行きませんでしたが)。山桜も綺麗でした。




ついで島の西側の海岸に向いました。
黒い岩が転がる荒々しい海岸、ここが火山島であることを感じさせてくれます。



海岸沿いを走り、南原千畳岩海岸に向いました。海岸には、溶岩原が広がっています。その先には、八丈小島を望むことができます。 
陸地側はこんな感じ。
なかなかよい眺めです。 








荒々しい海と黒い溶岩の対比が印象的でした。


まずは、都道215号に沿って、島の北側(八丈富士の周り)を一周することにします。


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海を見ながらのドライブでしたが、途中、大越鼻灯台付近で足を止めてみました。駐車場と展望台を兼ねたトイレがあったので、とりあえず登ってみます。
灯台と八丈小島を眺めることができました。ちなみに八丈小島、かつては有人島だったそうですが、人口減少と生活の困難さから、1969年から全島民の集団離島が行われ、現在まで無人島となっているそうです(現在は八丈町の一部)。


途中から道が細くなったりもしましたが、無事に島を半周、底土港付近まで戻って来ました。
ちょうど、お昼、ということで、お寿司屋さんに入りました。

こちらのお店は、島周辺の魚を使った握りを食べられる、ということでチョイスしました。醤油漬け(+辛子)の郷土料理である「島寿司」は予約制なので、食べられませんでしたが、近海物をあつめた「島寿司」をいただきました。握りが放射状に並んでいてユニークでした。全部は覚えていませんが、海苔巻きが「きつね(ハガツオ)」、握りには、飛魚、キハダマグロ、目鯛、バショウイカ(赤イカ)、カンパチなど、見た目は地味ながらとてもおいしかったです。汁物は飛魚のつみれ、これもとてもおいしかったです。店内には、巨大なカンパチの魚拓、ご主人は釣りの名人でもあるようです。
食後は、八丈富士中腹にある「ふれあい牧場」を目指します。途中の登山道からは、1時間位で山頂にいけるらしいのですが、今回は日程の関係でパス(火口が面白そうなのでいずれ登ってみたいです)、とりあえず車でいける所まで登りました。

「ふれあい牧場」といっても、砂利の駐車場と、無人の小さなレストハウスがあるだけで、何か売店があるわけではありません。「八丈牛乳」の自販機はあるものの売り切れでした。手作り感のあるパネルによると、基本的には肉用牛の飼育がメインのようです。でも大パノラマの景色の中、牛達がのんびりと草を食べていて、素晴らしい眺めです。
写真は駐車場から見たパノラマの様子です。八丈富士中腹(かなり上の方)にあるので、正面に見えている山は三原山です。画面右に写っていますが、牧場の中を歩いていくと、見晴らしの良い展望台があります。



 牧場の中にある展望台から八丈富士を眺めた様子です。





牧場では、「黒毛和牛」たちに間近でふれあうことができます。






牧場に仔牛もいました。
とてもかわいかったです。












眼下に広がる景色もなかなかでした。
底土港と平野部に広がる集落の様子や、 













空港に着陸する飛行機の様子、

そして空港近くにある「フリージア祭り」の会場(花畑)の様子も見ることができました。 

山腹に広がる山桜もなかなか見事です。



これぞ海牛?潮風の中、牛達はのどかに草を食んでいました。それほど長居するつもりはなかったのですが、景色と牛達に魅せられて、かなり長い時間、牧場で写真を撮ってしまいました(笑)



山の中腹する道路で、八丈富士を再び一周します。この辺りは、牧草地といった雰囲気の草地が広がっています。

途中、脇道にそれたら展望台があったので、再び八丈小島を望みます。この場所から見ると「見下ろす」印象です。やや薄曇りな天気でしたが、それはそれで神秘的な感じでした。 
八丈富士はこんな感じ、確かに、ちょっと頑張れば登れそうです!

途中、乳牛と思しき牛にも出会いました。周囲は、沢山のガクアジサイが群生していてシーズンは楽しそうです。










山を下った後は、いったん島のスーパーマーケットに立ち寄りました。中心部にある2軒の大きなお店のうちの1つです。
離島のお店ということで、沖縄の共同売店みたいなイメージを勝手にイメージしたら、全くそうではなくて、大きな駐車場がある普通に立派なスーパーでした。物価は多少高いものの、品揃えは、うちの近所のストアとさほど変わらない印象で驚きました。地物もおいてあるものの、普通に輸入食材などもありました。

こちらは、楽しみにしていた八丈牛乳。牧場の売店では売り切れていましたが、スーパーには、しっかり並んでいました。85℃10分という殺菌法で、いつもの牛乳とは違い、そして一般的な低温殺菌乳とも違う風味で、とても自然な味わいでした。本土からのものに比べて、若干高かったですが、その価値は十分にあり、だと思います。できればここで買って、牧場で牛を眺めながら飲めばよかった・・・(笑)「ふれあい牧場」は肉用牛らしいので、別の場所で搾乳しているのだとは思うけど。









今度は島の南半分を回ることにします。底土港から、坂を登っていきます。結構道が細い箇所がありました。途中、何度も、道端にヤシのような木が植わっています。南国を演出した並木にしては、不揃いで、畑のようになっている場所もあります。これは一体?(その正体はしばらくしたらわかりました)



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曲がりくねった道を登り切ると、登龍峠に到着です。立派なトイレと駐車場があって、さすがは東京都、といった感じです。こういった観光施設に限らず、全般的に公共インフラは立派な感じでした。八丈島でも有数の景勝地、ということで八丈富士の美しい姿を望むことができます。もっと綺麗に晴れていればさらに良かったと思いますが、なかなかの眺めでした。



峠を下り、さらに島南部を巡ります。せっかく温泉のある島ということで、末吉地区にある「みはらしの湯」を目指します。

 こちらは温泉施設の入り口。式根島の地鉈温泉・足付温泉のような野趣もないし、神津島の大露天風呂のような開放感はありませんが、温泉施設として楽しめます。泉質はナトリウム-塩化物強塩温泉ということですが、適度に濁っていて良い感じでした。今回はここしか行けませんでしたが、八丈島には他にも複数の温泉施設があります(詳しくは八丈島町の公式サイトを参照)。




普通に施設内のお風呂なので、写真はありませんが(公式サイトの紹介はこちら)、ひょうたん型(ひょうたん型ではない方と、男湯と女湯で隔日で交代)の露天風呂からは、右の写真のような眺望が楽しめます(写真は休憩室から)。ただし、露天風呂のへりから立ち上がると、思い切り下の道路から見えてしまうので注意(笑)。ほとんど人通りはありませんでしたが。





さらに車を進めます。

途中、ため池もありました。かつては稲作も行われていたそうです。








ここで、興味深いもの発見!ため池の反対側の道路脇には、沢山のヤシが植わっていました!近寄ってみると、石碑と説明文を発見。







ここに植わっているのは、フェニックス・ロベレニー(シンノウヤシ)、ここに植わっているのは雌雄の原株(下写真・右)で、大正8年に持ち込まれたものだそうです。今では、園芸植物として八丈島の特産品で、全国シェアのほとんどを占めているそうです!切花に添えられているあの葉っぱです。ヤシの畑のようなものが道路脇に沢山あって不思議に思っていたのですが、謎が解けました。


さらに周回道路である都道215号を通った、中之郷、樫立と島の各集落を走りぬけ、立派なトンネルと、これまた恐ろしく立派な高架橋を抜けて、大賀郷の大里地区に入ります。陣屋が置かれていたかつての島の中心部で、都道脇にも特有の玉石垣が目立ちます。本格的には明日散策することにしますが、少しだけ脇道に入って、「ふるさと村」を見学しました。

「ふるさと村は、伝統建築を復元した町立の施設(無料)で、母屋に牛小屋、便所、高床式倉庫(高倉)などが並んでいます。
 こちらが母屋。便所・牛小屋は手前にありました。
 高床式倉庫は、太平洋諸国、沖縄と共通する八丈独特のものですが、「伊豆諸島を知る事典」(樋口 秀司、東京堂出版)によれば、史実とはやや異なる点(ネズミ返し等)ところもあるそうです(著者は、門柱や牛小屋についても厳し目のコメント)。だいぶ年季が入っていたので、復元とは思いませんでしたが、おおよその雰囲気は再現されているのだと思います。
「ふるさと村」の周辺は、玉石垣が多く残っています。浜の玉石を運んで積み上げた八丈島独特の景観です。興味深いので明日再訪することにします。














ほどなく、ホテルに到着。施設の古さは多少あるものの、なかなか立派な部屋でした。












ひとまず荷物を置いて、浜辺(南風千畳岩海岸)に向いました。ちょうど接近していた「パンスターズ彗星」観察に挑戦するためでしたが、彗星が思ったより暗いせいか、いるはずの所に薄雲がかかっていたせいか、見ることはできませんでした。でも、夕方は綺麗に晴れ上がり、なかなか良い夕景を楽しむことができました。ちなみに海岸では、道路を横断するイタチ(?)を見ることが出来ました。写真は南風千畳岩海岸の夕景です。





ホテルに戻り夕ごはんを楽しみました。結構リーズナブルなプランにしていたので、量は少ないかと思っていたのですが、メインの島寿司(漬けた刺身+辛子)に加えて、前菜、キンメダイのしゃぶしゃぶ、お吸い物などもついて、良い感じでした。焼酎は、芋・麦の2種をグラスでいただきました。こちらも、なかなかおいしかったのです。





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