2011年2月12日土曜日

本当に危ない穀物のカビ

世の中で、危ないかも、と言われている添加物や食品がいくつかありますが(保存料と着色料など)、極端な量を食べなければ、たいして危なくない(と考えられる)ものがほとんどです。しかし、トランス脂肪酸などよりも遥かに気をつけたほうが良いものがあります。

それは穀物に生えたカビです。カビはカビ毒(マイコトキシン)という有毒物質をつくりだすことがあるのですが、アスペルギルス・フラバス (Aspergillus flavus) という種類のカビはアフラトキシンという大変な毒物を作り出します。自然界の毒ではもっとも発がん性の高いもので、肝臓がんを誘発する作用があります。微量でも摂取する必要は全く無く、出来る限り摂取を避けたほうがよい物質です(アフラトキシンの構造式はwikipediaより)。



米、ピーナッツやピスタチオなどの豆類、トウモロコシなど穀物などで問題になることが多いのですが、乾燥イチジクなどのドライフルーツなどでも微量が検出されて一時的に輸入停止などになることがあるようです。
もちろん、日本国内では、原則として厳しく管理されているので、食品用の米などではほとんど心配はないはずです。少し前に「事故米」で話題になっていましたが、さすがに最近は大丈夫だと思います。

ですが、自分の家で保管するときには、穀類などにカビを生やさないように注意する必要があります。穀物粉などは必要以上に買いだめせず、湿気の少ないところに保管する必要があります。また、乾燥豆やとうもろこし粉などを主とする輸入食品などでも、適切な衛生管理をされ、適切な保管をされたものか、すこしばかり気を配る必要がありそうです。その辺りは、相手方の衛生管理と日本の検疫を信じるしかないですが、少なくとも、穀物類(米、豆、とうもろこし粉など)は、しっかりと密封されたもののみ買うようにしています。開封後は(それだけで万全かはわかりませんが)、密封して冷凍庫にしまっています。冷凍してしまえばカビが生える可能性は大幅に減ると思いますが、開けたらできるだけ早く使い切るのが原則です。

そういえば、30年位前の話になりますが、「もったいない」精神が旺盛な祖父は、餅に生えたカビを削りとってから、揚げもちにして食べていましたが、この観点からいえば絶対にやめた方がよいことになります。餅に関しても、松ノ内の間はパーシャル冷凍にしておけばまずカビませんし、冷凍庫に入れておけばしばらく大丈夫です。ちなみに、その他、マイコトキシンの心配の少なそうな食べ物(塩分の高い保存食品や、チーズやヨーグルト、味噌・醤油などのすでに他の食用のカビや菌がついているもの)の賞味期限は結構適当に扱っています。もちろん生鮮食品は食中毒が怖いので、早めに食べていますが(笑)。

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